ののはなの考える

「森のようちえん」とは

欧州発祥の「森のようちえん」は、日本各地でも地域の特色を活かし「自然体験活動を基軸とした保育」として広がりをみせています。「全国森のようちえんネットワーク」には172団体が加盟しており、神奈川県でもののはなを含めて10団体あります。

自然の中では子どもたちの発達が調和的に行われることにあらためて気づいた人々による静かで積極的な動きです。

この背景には、子どもを取り巻く環境の「劇的な変化」に対する子育てに関わる人の模索があるのではないでしょうか。森のようちえんが提唱する自然の中での子育てには、「本来あるべき子どもの成長とはなにか」という問いがひそんでいます。

ののはなは「子ども(幼児)時代」に本質的に必要なことを見直すことを出発点にしました。里山や野はらの中で、子どもらしさを満開にして遊び戯れながら、自然に対する興味をひろげ、人との関わりの中で成長することを促したいと考えています。

しかし、単に自然の中で遊ぶことだけで十分なのか、とも考えました。たとえば、どれほどメディアが移り変わろうとも、精神活動の土台は「言葉」です。幼い時期に美しい母語に出合うことは、こういう時代だからこそより大切だと考えます。このため、読み聞かせや音読・素読といった言葉の活動には一工夫しながら積極的に取り組むことにしました。絵画・造形活動や音楽にも時間を割きます。

子どもたちにとってなにより重要なのは、「愛され、見守られる」時間を過ごすことです。ののはなでは少人数制のなかで、経験ある保育者が子どもたちをゆったり包み込むように見守ります。